前回、我々人間は、
社会性のある動物
のために、
安全・安全を確保するため、
愛してもらうために、
巧妙に自分自身を
変化させているという
お話しでした。
今回は
私の前職である
医療機器業界の
事例についてです。
確かに、
個人は
共同体(家族・学校・会社・
地域・都道府県・日本など)
に属していますから、
その共同体に属すると、
その共同体を
治めている
暗黙ルールに
従わされます。
もし、
破ったりすると実際に
物理的な罰則や
“罪悪感”を
感じさせられて、
無意識だけど、
ほぼ強制的に
従わされます。
ですから、
その共同体構成メンバーは、
共通したものを
見出すことが出来て、
学校なら校風、
会社なら社風、
都道府県なら県民性
なんて呼ばれるんだ
と思います。
私が以前に
勤めていた会社・部署は、
国産医療機器メーカーで、
輸入部門
(アメリカ・ドイツなど
世界最先端の
医療技術を
持った機器を輸入)
にいて、科目でいうと
”循環器内科:不整脈“を
担当していました。
この分野は、
超巨大外資専業メーカーが
莫大な資本を
元に日本市場参入
している様子を
肌感覚で感じていました。
その豊富な資金力で、
相場の約2倍の
年収を提示して
人材を集めます。
”高額な報酬“という
エネルギーに
引き寄せられる
人達ですから、
国産医療機器メーカー
にいる私達とは
全く発想が違っていました。
外資系メーカー従業員の方々は、
”必ずいつか解雇される“
”勢いがいい時だけいて、
次に勢いが
よいメーカーがあれば、
乗り換える“
”高額報酬以外では、
愛社精神はほぼ皆無“
と思っていて、
その時期に話題性があり、
優れた医療機器を製作して
人員を
募集しているメーカーに
次から次へと転職を
繰り返す人達が多くいました。
その後、
日本市場においての
目標売上金額が
膨大になりすぎ、
各営業員に
振り分けられる
ノルマも膨大になり、
最終的には
当初いたメンバーは
誰一人としていなくなる。
というストーリーを
単純に繰り返すことを
24年間、何度も何度も
目撃してきました。
私が所属していた
国産医療機器メーカーの
暗黙ルール;
集合意識として、
”社員は会社の財産“
”終身雇用“
”報酬は月並み“
”退職する際は、
すごく引き留められる“
”一旦、退職すると
再雇用は難しい“
に比較すると、
超巨大外資専業メーカーの
集合意識として、
”社員は使い捨て“
”雇用は好機のみ“
”成功報酬は膨大“
”いつの間にか退職している“
”何度でも出戻りOK“
とはあまりにも違い過ぎて
異質なものに感じましたが、
各企業を
支配する暗黙ルール;
集合意識を
理解するには
とても良い材料で
あったと思います。
人間は様々な共同体
(家族・会社・学校・
地域・都道府県・日本など)
に属しており、
その集合意識に
影響を受けていて、
そのことに
全く気付いていないと
感じます。
そして、
自分自身の
安心安全欲求から、
その共同体に接した時、
ほぼ自動的に
集合意識に適合するように、
自分自身を
変化させているが
それにも気が付いていない
というのが人間の
本当の姿だと思います。