前号で、
働き方改革と
残業時間について、
集団をコントロールする
“集合意識”と
成功体験がもたらす
“快感感情による支配”の
観点からこのブログを
書かせて頂きました。
今回は人間の行動を
無意識的に決めている
行動ルール;
“ビリーフもしくはプログラム”の
観点から書かせて頂きます。
前号では、
私が前職で
入社してから3年間
(一般営業職;
販売会社配属)に
感じていたことを中心に
書かせて頂きましたが、
今回は4年目から
絶頂に忙しかった
繁忙期
(循環器/心臓不整脈専門職;
本社事業部配属)の
体験を基に書かせて
頂きたいと思います。
私は4年目に人事異動を
経験しました。
ある担当エリアをもって
営業活動を行う一般営業員から、
本社輸入事業部の
循環器/心臓不整脈に
関連する製品群の担当者です。
そして、営業組織にいた時と
差異を感じたのは、
“本社事業部では、
残業で居残る人が
あまりに少ない”ということです。
私のケースでは、終業時間を
過ぎて残業していると、
上司から
“もう19:00だから、
はやく帰りなさい”
(営業組織時代では
考えられない)と言われた、
営業組織を
コントロールしている力
と本社事業部を
コントロールしている力が
全く違うことに驚かされました。
一般営業員時代に
感じていた“暗黙のルール”ではなく、
本社事業部ならではの
“暗黙のルール”があった
と思います。
この輸入事業部で
仕事をして、
初めて経験したのが、
“大型製品導入”でした。
この作業は、
通常、商社であれば、
30~50人ほどの
チームが編成されて、
各ステップに人員が
割り当てられていくわけですが、
当時、輸入事業部の
1導入チームであったので、
3~4人しか人員が
割かれませんでした。
必然と1人が多くの役割を
兼務するしかない状態で、
私は主に
薬事取得のための
学術資料の整備
国内マーケティング
販売促進資料
販売会社向け/
ユーザー向け勉強会/
講習会資料作成
に従事しました。
そして当時の
スケジュールは下記に
平日:
(たまに7:00)9:00~21:00
帰宅後、家のPCで
2:00頃まで作業
土曜日:休日出勤 9:00-19:00
会社で残務処理
もしくは学術会/各地方会参加
もしく出張手術同行
日曜日:休みですが家のPC学術資料/
販売促進資料作成
ご覧頂いてわかる通り、
ほとんど身体的にも、
心理的にも
休めていない状態でした。
しかし、私自身、
20歳代後半~30歳代
前半だったので、
体力があったので
なんとか大量な仕事を
こなすことが
出来たと思います。
当時の私は何を考えて、
どんな思いで、
仕事に臨んでいたかというと
“この大型商品導入を
絶対に成功させたい”
“会社の業績を
絶好調にしたい“
”業界に革新を
起こしたい”
“他の追随を許さない
1番になりたい”
“既成概念を覆したい”
“最先端医療を
開発したい”
などいろいろな思いが
表層意識ではありましたが、
潜在意識で
本当は周囲の人達から
評価されたい
承認されたい
優秀な人材として
認められたい
会社から必要な人材で
あると思われたい
自分の仕事納期で
関係者に迷惑を
絶対掛けてはいけない
と思っていたと考えます。
つまり、
“目に見えて
誰かの役に立つ
自分自身は
存在価値があるけど、
誰かの役に立たない
自分自身には
存在価値はない”
このシーンに当てはめると、
“大型商品導入の
成功をして、
会社の業績を
劇的に伸ばし、
既成概念を
ぶっ壊して、
業界に革新を起こし、
周囲関係者に
迷惑をかけない
自分自身には
存在価値はあるけど、
そうでなければ
存在価値はない”
という潜在意識を
強く持っていたと感じています。
従って、本社事業部に
異動になった後では
、
営業組織に
属していた時に感じていた
“暗黙のルール”
(長時間働か
なければならない、
休日出勤は当たり前など)
が存在しないにも関わらず、
自分自身の存在価値を
感じる
(誰かの役に立っていることを
実感する)
ために、独自ルールを作って、
自分自身を追いこんで
働いていたと思います。
決して労働を
強制されることは
なくなったが、
自分自身の肯定感、
存在価値、
承認欲求を
感じるために、
ブラック企業が
強いていた労働環境を
自ら作り出していて、
そのことに気付かず、
“忙しい”
“時間が足りない”
を口癖にする方々が
多く見受けられる
のではないかと
感じるのです。
いわゆる、
“ひとりブラック企業”
です。
このような現象は、
決して私に発生した
特有なものではなく、
30歳代後半~40歳代前半の
ミッドライフ・クライシスを向える
ビジネスパーソンに
見られる現象ではないかと
感じます。
いくら行政が働き方改革を
進めて、ルールだけを整備した
ところでその場で労働に
従事している方々の
心に寄り添った根本的な改革を
実施しなければ、
変化が見込めないのではないか、
というのが私の経験・体験
からの意見です。
最後に、
今なお“ワーカホリック”で、
止めたいけど止められない人は、
是非、一度、
私にご相談くださいね。