昨日は八王子ダルクフォーラムに
参加してきました。
まず、ご存知でない方のために、
ダルク(DARC)とは、
ドラッグ
(DRUG=薬物)
のD、
アディクション
(ADDICTION=
嗜癖、病的依存)
のA、
リハビリテーション
(Rehabilitation=回復)
のR、
センター
(CENTER=施設、建物)
のCを
組み合わせた造語で、覚醒剤、
有機溶剤(シンナー等)、市販薬、
その他の薬物から
解放されるためのプログラムを持つ
民間の薬物依存症リハビリ施設のことで、
全国に約60の経営母体が
約90施設の運営にあたっています。
そして、
依存症関連の
回復施設スタッフ
(DARCを含んでその他施設)、
家族会施設
は、
原則、
全員が元々当事者、
もしくは当事者の
近親者であった経験が
必須条件です。
私は自分自身に
降り掛かった、
原因不明の激痛や
自己肯定感が低く、
自身(自信)がない自分自身と
向き合って、自分の内面に深く、
深く気付いていくうちに
“依存症”に
妙にひかれるように
なっていきました。
薬物・ギャンブル・アルコール依存の
経験はありませんが、
これら以外の対象
(物質的社会を生きていたので、
権威・名声・地位・名誉・
努力・才能など)
に
依存していた実感はありますし、
今でも何か依存対象を
見つけ出そうとする
自分がいると感じています。
そして、去年、
が
運営している
アディクション・
カウンセラーコースに
通学して、
National
Association of
Drug and
Alcohol
Interventionists
N.A.D.A.I認定
依存症専門カウンセラーの
資格を取得しました。
唯一、当事者じゃなくても、
取得できる資格です。
前置きが長くなりましたが、
本題に戻すと
今回のフォーラムテーマが
“つながり”であり、
今までに八王子ダルクを
利用して、他人との
つながりを取り戻し、
自身を取り戻し、
自信を取り戻した方々が
その生々しい体験を語って、
今、現在、回復プログラムを
続けていらっしゃる方々を
勇気づけて、
“つながり”を
循環されていたのが
印象的でした。
また、会場、至る所では、
八王子ダルクを
巣立っていった
お互いに回復した方々同士が
抱き合って、お互いを
讃え合っていました。
東京多摩地区には、
病院として
国立精神・神経研究センター
があり、
公的機関として
都立多摩総合
精神保健福祉センター、
東京保護観察所、
東京拘置所があり、
それぞれの施設で
薬物離脱プログラムが
実施されているようです。
元当事者からのお話が
もっとも効果的であるということで、
八王子ダルクの
職員(元当事者)が
各施設に訪問して、
現当事者に
プログラムを行うだけでなく、
始まる前の雑談や
プログラム終了後の
懇親会で本音をぶつけ合って、
“心に寄り添う”こと
(つながり)が
紹介されていました。
基調講演では、
国立精神・神経研究センター
薬物依存研究部
松本 俊彦先生が
登壇されて、いくつか興味深い
トピックが提示されていました。
その中で、
“正の強化と負の強化”
について、シェアさせて
頂きたいと思います。
一般的に、薬物汚染を
食い止めるために、
警視庁のポスターなどでは、
“薬物、ゼッタイだめ!”とか、
昔は
“薬物やめますか、
それとも人間やめますか”
など
テレビCMを使って
啓蒙活動されていたと
思います。
そして、
“それでも、なぜ薬物を
止められないのか!?”
という問いに対して、
一度でも使用すると、
脳の中にある神経伝達物質の
回路(シナプス)が強化されて、
快感回路
(食欲や性欲が満た
された際に感じる
“高揚感”の
約100~1000倍
感じてしまい)
が出来上がってしまう。
一旦、快感回路が
出来上がってしまうと、
元にもどることはなく、
その快感が忘れられなくて
(禁断症状)薬物依存に
なってしまうという様に
知識を習得されている方が多い、
これを“正の強化”であると
定義していたが、
実際に松本先生の病院に
いらっしゃる薬物依存の
患者は、“正の強化”ではなく、
“負の強化”で依存症に
なってしまった方々が
ほとんどだそうです。
つまり、成育環境に
恵まれていなくて、
“とても寂しい”
“苦しい”
“辛い”
“底知れぬ悲しみ“
”自殺したい”
“自信がない”
“周囲になじめない”
など
ずっと課題・問題を抱えていて、
薬物を使った瞬間だけそのことを
忘れることができるという
動機付けから
依存症になっていった
という訳です。
この状況をよく観察してみると、
私のところに
相談にいらっしゃる
クライアントが訴える
課題・問題と
まったく同じであることに、
愕然とさせられます。
人間が取り巻かれている
外部刺激(ストレスなど)に
対して、反応として
表現される形
(薬物依存なのか、
心身症なのか)が
違うだけです。
私が
今、提供させて頂いている、
“ビリーフチェンジ・セラピー”
は、依存症患者
でも、きっと効果的で
あると思っています。
依存症は
だれでも当事者になる
可能性があります。
依存症でお困りの方、
一度、私にご相談ください。