今日のランチは富士そば
(庶民派蕎麦屋)。
駅前には、比較的多くの
食事処があります。
定食屋、
ハンバーガーショップ、
牛丼屋、
カレー屋などなど・・・・。
今は“緊急事態宣言”
発令中なので、
在宅勤務されている方々が
多いのでしょうか、
昼食時だけは
いつもよりも
さらに人が多い印象
を受けました。
そして、何となく
今日選んだ“富士そば”、
いつもは昼食時、
確かにお客さんは
入っていますが、
今日は近くの工事現場で
働いている
作業員の方々も入って、
満席に近い状態。
ですから、多くの注文が
飛び交います。
そして、ふと見ると、
この状況を対応しているのは、
たった2人で、
1人は若年男子、
まだ入って間もない感じで、
“たどたどしく、ついていく
のがやっと”
の感じで、
もう1人は熟練の
おばちゃんと
見受けられました。
やはり、若年男子の
動きがおぼつかないから、
どんどんオーダーが
溜まっているように思いました。
その瞬間に、
熟練のおばちゃんが
“換わりましょう”といって、
そば、うどん、ラーメンを
オーダーに応じて麺をゆがいて
(おいしさを保つために、
その都度、
生麺からゆがくようです)、
暖かいオーダー
ならばそのまま、
冷たいオーダーならば、
冷水につけて
荒熱を取って、
普通盛りなのか、
大盛りなのか、
特盛りなのか、そ
して、トッピングも
麺の上にのせるのか、
それとも別皿で
提供するのか、
さらに、
若年男子に作らせた
飯物(かつ丼・カレー)の
セットメニューなのか、
単品なのか、
を即座に判断して、
ベストなタイミングで
提供されているんです。
さらに、驚いたことに、
熟練のおばちゃんは、
お客さんに商品を
提供している間を使って、
洗い物までこなして、
お客さんへの声掛け
“いらっしゃいませ!”
“半券もってお待ちくださいね”
“お待たせしました”
“トッピング、揚げたてで、
熱いですから、
気を付けてお召し
上がりください”
など、
全て完璧なんです。
多くの人達が自分のオーダー
したものがいつ出てくるか、
いつ出てくるか、
無言のプレッシャーを
掛けている感じの中ですが、
立ち振る舞いは完璧でした。
私は学生時代、
ケンタッキーフライドチキンの
日本一売上げがある梅田店で
アルバイト
(22:00~翌6:00)
したことがあります。
繁華街とビジネス街の
境目にあったので
、昼間はビジネス街から
のお客さんや
年齢層が若いお客さんが
行列をつくっていましたし、
夜は近くにオールナイト上映を
している映画館が
ある関係で、
上映と上映の間は
小腹を満たすための
行列が出来ました。
そして、
一番凄い行列が
出来たのが、
クリスマス・イブで、
この週間は前準備、
営業時間中、
営業終了後の
清掃と翌日の準備などで、
1日の労働時間が
20時間を超える
時もざらにありました。
めちゃめちゃ忙しいし、
睡眠不足で
疲労困憊なので、
働いている人達は
みな、イライラしていました。
ミスする奴、たどたどしい奴を
見つけたら、
怒鳴り声が店内で
よく発生していたと
記憶しています。
でも、そんな中でも、
いつもお客さんに対する
礼儀、態度、言葉使いには
とても厳しい、
元暴走族総長あがりの
総店長は、
ご自身でお客さんへの
丁寧な対応はもちろん、
各社員にも的確に
指示を出して、
その場を収めたり、
各アルバイトにも
コミュニケーションとして
冗談を言ったりして、
その“場”が感情の
ぶつかり合いになって、
殺伐としないように、
尚且つ、手綱を緩め過ぎず、
“ピリッとした”雰囲気は
ある状態であったと思います。
この熟練のおばちゃんと
総店長を見てみると、
共通点があると思います。
それは、
どんなに忙しくても、
大変な状況下でも、
周囲の人達に
“怒り”の感情をぶつけず、
冷静に今できることを
一生懸命に、
愚直にやる、という事
だと思います。
理想の自分を
作り出して、
その自分に近づくために
努力をする、
ことは皆よくやることですが、
いつの間にか、
その理想が
どんどん高くなって言って、
その理想の自分に
追い付くだけでも、
疲弊してしまったり、
理想を叶えられない
自分自身に落胆して、
ネガティブになったりします。
確かに、
高い理想を持って
努力することは、
とても大切なこと
なんだと思いますが、
それが高すぎると
自分を苦しめる材料
になってしまいます。
この場合ですと、
確かにお客さんの
期待“商品が
待ち時間なく、
お客さんの手元に
届けられること”に
応えることは重要ですが、
この意識を過剰に
持ってしまうと、
必要以上にプレッシャーを
感じてしまい、周囲の人達
とのコミュニケーションが
うまくいかなくなり、
自分自身の行動も
ぎこちなく成り、
実力が発揮できない状態
になってしまいます。
“感じないといけないけど、
感じすぎるとよくない”、
何事も極端に偏った状態
は良くないですね。
バランスが大切です。