今日、Webニュースで、
“自分は空気が読めると思う人”を
テーマにして、1,653名を
対象にした調査結果が
掲載されていました。
(添付資料を参照してください)
2006年頃から女子高生の間で
流行した言葉;KY(ケーワイ)、
空気読めない奴、自分の周囲の
人達には、一切、気を使わず、
自分のやりたいこと、言いたいことを
行使するような意味で、
当時ほどではないが、いまだに
使用されている言葉。
集団同調圧力が強い日本だからこそ、
流行語になった言葉であると思います。
人間は、ある人間が生まれてから
死ぬまでの間に様々な
グループに属します。
最初は、家族、次に学校、
会社、都道府県、日本などのように、
それぞれのグループに属します。
人間ひとりぼっちで生きていくことは、
とても危険で、困難であるために、
グループに属して、集団生活することは
外敵から身を守って、
安心安全でいるためには
とても有益な生存戦略です。
しかし、このグループの
グループメンバーで安心安全で
居るためには、グループ内が
秩序良く保たれていないと、
危険を避けるためにグループに
属した利点が
損なわれてしまいます。
ですから、グループに秩序を
もたらす手段として、ルールがあり、
明文化されたルールと
暗黙のルールがあります。
明文化されたものは、ご存知の通り、
“校則”や“社則”などに
代表されるようなものです。
そして、暗黙のルールというのが、
個々人の間で学んだ
ルールが違ったり、全く逆の意味で
学んでしまったりしていることがあります。
例えば、
“周囲、大勢の意見には必ず
賛成をしないといけない”
“周囲、大勢の人達の感情を
逆なでしてはいけない”
“自分自身から意見・
主張をしてはいけない”
“長いものには巻かれろ、
強いものに従え!”のような
暗黙のルールが実際に
存在します。
これは、グループ構成員同士の
いさかいに巻き込まれないために、
そして、グループ運営に関わっている、
いわば幹部グループ員(〇×長など)に
盾突かないために、
もしグループ内で問題行動を
起こしてしまうと、グループ員不適合者
ということで、強制的にグループを
脱退させられてしまう
可能性があり、安心安全が
保てなくなってしまいます。
ですから、グループ構成員は、
グループを強制的に
脱退させられないように、
安心安全が剥奪されないように、
恐怖心・不安から
暗黙のルールを
死守しようとします。
ですから、
“空気を読む必要”
があり、
周囲の人達と穏便に
暮らすために、上長の機嫌を
損なわないようにするため、
自分自身の気持ち・感情は、
全て犠牲にして、ひたすら外部環境に
意識を向け続けないといけない
状況下に置かれ続ける訳です。
人には黒く見えるカラスを
“私には、このカラスは白に見える”って
空気を読むと言えない、
空気を読んで黒く見ようと
努力してみて、出来ないと
グループ不適合者として、
脱退させられてしまう。
もしくは、異端児扱いされてしまう。
仮に、空気を読んで、
黒く見えたとしても、
自分自身の感情・思考を
全て犠牲にして、
周囲に迎合しているので、
そのような過程が何度も何度も
続くと、終いには、全く無意識的
出来るようになってしまいます。
一見、良さそうに見えるのですが、
感情機能を犠牲にしたことで、
感情が感じられなくなり、
失感情症;アレキシサイミアという
状態になってしまって、
ご自身の気持ちが
怒っているのか、
悲しいのか、
怖いのかなど
がわからなくなったり、
ある特定の感情表現
(喜び、悲しみ、怒り、怖いなど)が
出来なくなったりします。
もっとひどい状態になると、
体感温度も感じることが
鈍くなって、暑いのか、寒いのか、
を感じることさえも
出来なくなってしまいます。
思考機能も犠牲にして、
自らの頭;地頭で
考えることをしてこなかったので、
過去に発表された実績(凡例)があるか
調べ、その凡例に沿った
趣旨の意見をいかにも自分自身で
考えたように、発表するしかない、
もしくは他人の意向/意見に
ついつい合わせてしまって、
異議を唱えることが出来ず、
自らの意思で決断することが
著しく難しくなってしまいます。
再度、添付資料をご覧ください。
どの世代を見ても、
“空気を読んでいる人”の男女比は、
女性の方が有意に
多いことが示されています。
女性の場合、
嬢から娘、娘から嫁、嫁から妻、
妻から母、母から婆と立場が
変化していく訳で、その都度、
とあるグループに所属した機会毎に、
空気を読むことを
無意識的に
習慣化されていると思います。
ですから、私が心理的な悩みごとの
相談を受けるのは、断然、
女性が多いのも納得できます。
辛かったり、苦しかったり、したら、
一人で悩まずに、是非、ご相談ください。
あなたの勇気をお待ちしています。