報道でも、
ご存知のとおり、
現在、
日本にはコロナウィルス新規感染の
第6波が猛威を振るっています。
新規感染者数が約2万人/日で、
オミクロン株の感染力に
驚愕するばかりです。
ただ、前回の第5波時と比較して、
緊急事態宣言が
発令されていないので、
人流はまだ元通りに
制限されてない、と思われます。
そのような状況を見ながら、
今までに日本には
第1波から第5波まで襲来して、
その都度、
新規感染者数が
うなぎ登りになって、
また、その状況を報道が
取り上げることで、
人々の不安感は
増していったと思います。
ただ、1回目から5回目を比較して、
人々の動きを観察して見ると、
“馴化(慣れる)”が起きている
と考えます。
思い出して見て欲しいのが、
第1回目は、コロナウイルス自体、
どのようなものなのかわからないので、
不安が不安をよび、
スーパーや量販店では、
マスク、トイレットペーパー、
女性生理用品、レトルト食品、
インスタント食品などが
軒並み売りきれました。
それにプラスして、
緊急事態宣言、
外出自粛が発令されたことに
よって、近所に外出自粛警察や
マスク警察が出没したり、
ネットを使用した転売屋も
ここぞとばかりに盛隆を
極めた訳です。
そして、今、現状を確認してみると、
上記で記載した
紙製品やレトルト食品、
インスタント食品が
売り切れているところは、
見たことありません。
外出自粛が今のところないので、
人流が減っている
印象もありません。
マスクを着用する一連の動作や
外食する際、コロナ禍に対する
立振る舞いにそつがなく、
必要十分な感染対策が
出来ていて、過剰なまでに
怖れていない感じが
伝わってきます。
コロナウィルス研究機関からの
疫病分析結果としても、
公表されており、
その都度、特効薬になりうる
ワクチン接種がなされていたり、
経口薬が開発されて、
薬事承認されたりして、
問題解決するための
選択肢が当初よりは
随分増えたと思います。
ですから、
“私達はコロナ禍に慣れた”といっても
過言ではないと思います。
人間、
何か不快な物や環境に
接した場合に、
まずはその対象物、対象環境を
物理的に遠ざけようとします。
それが出来ないとわかると、
今度は自分自身の感覚を
麻痺させて、
その対象物、対象環境から
受ける影響を極力減らす、
つまり、
その対象物、対象環境に
“馴化(慣れる)する訳です。
どんなに劣悪な環境下に
身をおいても、
だんだんと人間はその環境に
適応した思考・感情・身体を
作り上げていく、
つまり慣れることが出来る訳です。
劣悪な環境下であっても、
人間の本能である
防衛機制機能が
十二分に活用された
結果であると思われます。
そして、
この馴化(慣れる)は、
私達の日常生活でも
多く見られます。
例えば、
残業時間はサービス残業、
計画目標に達しない人間は、
会議で吊し上げにあって、
上司といわれる人間からの
脅威にさらされ続けられるような、
いわゆるブラック企業で
働いている人達
や
家庭でもお父さんとお母さんの
喧嘩が絶えず、不仲で、
お父さんがお酒を飲んで
帰ってくると、家の中が緊張して、
ストレスのはけ口としての
罵詈雑言を浴びせられる
成育環境で育った人達
は、
ある意味、
馴化(慣れる)能力を
駆使したということに
なる訳です。
さらに、人間の機能で
馴化させていく認知機能で、
恒常性バイアスという機能、
“自分にとって何らかの被害が
予想される状況になっても、
それを正常な日常生活の延長の
出来事と捉えてしまい、
都合の悪い情報は無視したり、
『私は大丈夫』
『今回は大丈夫』
『まだ、大丈夫』
と
過小評価をして、
逃げ遅れの原因となる”、
があり、ますます馴化が
進みやすい状況を
作り出してしまいます。
そして
まったく反対で、
これらに人達の中には、
馴化している途中で、
身体反応症状
(潰瘍性大腸炎、
帯状疱疹、
突発性難聴、
線維筋痛症、
摂食障害
などのストレスを
起因としていると
考えられている症状)
がシグナルとして、
かなりひどくなって、
馴化することに
かなりの精神的・肉体的負荷が
掛かっていることを知らされて、
馴化過程継続不可能に
なる場合も多々あります。
人類が
長らく生き永らえてきたのは、
強いからでもなく、
賢かったわけでもなく、
ただただ、
環境変化に対応することが
できたから、
と
チャールズ・ダーウィンは
言ったように、
人間には、馴化という
すばらしい能力がありますが、
極端に聞き過ぎると、
害悪にしかなり得ません。
馴化過程をやり過ぎたことで、
ご自身の感情を
あまり感じられない方、
上記の身体症状以外にも、
ずっと体調がすぐれない方、
体感覚(熱い、寒いなど)を
感じられない方、
心当たりのある方は
是非、ご相談くださいね。
あなたの勇気をお待ちしています。