自己否定が止められない人へ

私は仕事柄、

様々な方々と

 

お話することがあります。

 

その際、感じることは、

いかに自己否定を

 

している人が多いか、

という事です。

 

ご本人は、全く意識的ではなく、

 

“今日のコーディネート

素敵じゃないですか!?”

 

に対して、

 

“いえいえ、私なんて!”

 

っていう回答で、

考える余地なく、

 

返答されている感覚でした。

 

そして、これと同じような

反応をされる人達が

 

凄く多いことを感じます。

 

 

心理療法の世界では、

この状態を“自己否定”

 

と呼ばれ、

 

ご自身の体型、

ご自身の性格、

ご自身の存在そのもの

 

を否定している

状態をいいます。

 

日本では、謙虚であることが

美徳とされていますが、

 

その概念とは全く違います。

 

例えば、

 

“ブサイクだから、

顔出しアカウントを作れない”

 

ZOOMで顔出しできない”

 

“ノーメイクでは恥ずかしくて、

外は歩けない”

 

などの

 

 

容姿に関する

自己否定から始まって、

 

“上司が

イライラしているのは、

私が悪いから”

 

“私の力量が

たりないから、

仕事がうまくいかない”

 

しまいには、

 

“なんで、私なんかが

生まれてきた

んだろう!?”

 

“現実世界から

消えて居なくなりたい”

 

“もうしんどいから、

死にたい”

 

なんて、

認識できる

 

思い込みから

無意識的に持っていて、

 

認識できない

思い込みまであります。

 

 

この自己否定を

していると、

 

恋愛や結婚生活、

仕事、人間関係全般、

 

育児など、

全てにおいて、

 

うまくいかないことが

起きます。

 

 

恋愛を例にとってみると、

意中の人と

 

比較的いい感じだけど、

この先、

うまくいくはずがない、

 

とか、

 

お付き合い出来たとしても、

だんだん心理的距離が

 

近くなってくると、

ダメな自分を

 

見られることが

恐怖なので、

 

自ら別れようとする、

 

とか、

 

お付き合いしていると、

尽くし過ぎてしまい、

相手から重い、

 

と言われて

しまったりして、

 

とても幸せを

実感している

 

感じがしません。

 

他人から嫌わる事が

極端に怖いので、

 

嫌われない様に、

相手にとって都合がいい、

 

理想状態でいよう

とする訳です。

 

上記の尽くし過ぎる

状態というのは、

 

自己否定のため

自己イメージが低いので、

 

高い理想を過剰に

追い求めている状態です。

 

 

そのため、

かなりの自己犠牲を

 

ご自身に強いていて、

周囲の人達が

 

嫌だということ、

邪魔くさいことを

 

押し付けられたり、

いわれもない怒りを

 

周囲の人からぶつけられても、

嫌われることが怖いので、

 

作り笑顔で

受け取ってしまいます。

 

このような状況が

常態化してしまうと、

 

ご自身の中の

価値判断基準が

 

全て周囲にいる

他人に依存してしまうので、

 

やがて、知らない間に、

 

本当は嫌だし、

本当は怒りたいけど、

 

感情を我慢する癖が

身についてしまいます。

(無自覚です)

 

本当は、

自分の外側にいる

 

身勝手な他人に対して、

向けたい怒りの気持ちを

 

自分自身に向けて、

 

“私が悪い”

“私がダメ”

“私が情けない”

 

って思いこんで、

納得させてしまう訳です

(怒りの反転行為)。

 

自己イメージが低く、

自分を信頼していないので、

 

周囲の人達に依存して、

自分の意見を

 

一切持たず、

流されやすい体質に

 

なってしまいます。

 

 

もしかしたら、

いつもココロでは、

 

“だって、私、ダメだもん”

 

“だって、こうしてないと

(他人の要求に

無条件で応えないと)、

 

役立たずって言われて、

見捨てられるから・・・”

 

“だって、こうしてないと、

自分の居場所が

なくなってしまうもん・・・”

 

って呟いている

かもしれませんね。

 

では、

なぜ自己否定を

 

ずっとしている人達は、

それを止められないのか、

 

ですが、

やはり成育環境から

 

影響を受けていると

考えます。

 

 

成育環境の影響というのは、

幼い頃から、

 

親に褒められたことがない、

 

 

親の欲する

理想(成績が良かった、

活発で近所・

学校で評判だった、

親のお手伝いをよくやった、

親の愚痴を聞いた)

の状態の時だけ、

認められた、

 

 

ほんの少しの失敗でも、

親からは全否定された、

 

 

親から自分の存在を

無条件に愛されている

感覚がなかった、

 

 

親がやたら世間体を

気にする人だった、

 

 

などがあります。

 

 

このような成育環境によって、

 

“自分は出来ない”

“自分はダメだ”

 

などの思い込みを

もってしまいます。

 

共同体社会で、

生き延びるためには、

 

ひたすら他人に

嫌われないように

 

するために、

自我を捨てる努力を

 

し続けるしかなかった訳です。

 

そして、

 

自己否定をしてしまって、

日常生活を送るのに、

 

支障があるなぁ、

と思われる方々に対して、

 

快方への大きな方向性を

お示ししておくと、

 

 

全てが他人軸になっているので、

自分軸を取り戻していくことです。

 

具体的には、

 

“嫌だ”という怒りの気持ちを

表現できるようになること、

 

他人の感情は、

他人のものなので、

いくらあなたが気を使っても

コントロールできないことを

体感すること、

 

そして、

最終的には、

 

自分がだめだと

判断していることも、

ひとつの個性であると

認識できることなどが

挙げられます。

 

ただ、他人に嫌われることが

極端に怖いので、

 

“怒り”の感情を出してください、

といっても、

 

怖さの方が勝って

うまくいかないと思います。

 

他人の感情を

コントロール出来ないと

 

わかっていても、

やっぱり気を使って、

 

ご機嫌をとって、

消耗してしまう自分に

 

出会うかもしれません。

 

ご自身の恐怖感情に

向き合うことは、

 

ひとりでは難しい時があります。

 

 

ですので、

そういう時は、

 

是非、ご相談ください。

 

あなたの勇気をお待ちしています。