今でこそ
“ミットライフ・クライシス”
という言葉は、
メンタルヘルスの分野で
よく聞くようになりました。
各企業、働き盛りの従業員の
ココロの健康に注目される
機会が多くなったと思います。
日本語では、
“中年の危機”と訳されています。
調べてみると、
主たる症状としては、
・気分が落ち込み、
憂うつな気持ちになってしまう
・やる気がなく、
気力が湧かない
・記憶力・体力の低下で
限界を感じてしまう
・それまでの自分を取り戻そうと、
精一杯努力してみるが
戻らない焦り
・漠然とした不安・恐怖心
私自身、20年ほど前、
約8年間、
この症状に苦しみました。
その後半は、
勤めていた会社を辞める
切っ掛けになった、
未だに“原因不明の激痛”が
頻繁に発症して、
上記の症状は
ますます酷くなる一方でした。
このミッドライフ・クライシスは、
働き盛りのサラリーマン、
男性に多く発症すると
思い込んでいましたが、
調べてみると、
性別関係なく、
女性にも発症して、
発症した場合、
実感を持ちやすいそうです。
閉経・更年期障害で
ホルモンバランスが崩れて、
容姿面で老いを感じやすくなり、
子供の独立、
夫の定年退職、
親の介護
が折り重なって起きるので、
悩みが多くなって、
心理的にバランスが
取れなくなってしまいます。
特に、子供の独立は、
今まで心血を注いて、
愛情たっぷりに育てた
子供が成人を迎えて独立すると、
自分の存在意義を
認識できる機会が少なくなって、
もしくは全くなくなってしまって、
喪失感から無気力に
なってしまうことがあります。
また、夫の定年退職に伴って、
一緒に居る時間が長くなって、
見たくない側面を
見せつけられてしまうことで
夫婦関係に悩み、
たまに熟年離婚に
発展してしまうこともあります。
親の介護は、私自身、
現在進行形で関わっていますが、
年を追うごとに、
確実に体力が低下して、
行動範囲が狭くなり、
記憶力も低下している
親を目の当たりにして、
自分が積みかさねて持っている
イメージの親
から
今目の前にいる親が
どんどん離れてしまう
現実に直面して、
いずれは居なくなってしまう
ことへの不安・恐怖心を
感じて、ココロがすり減っていく
感覚を感じるかもしれません。
このような悩みを
持っていらっしゃる方々は、
非常に多いと感じています。
上記のような症状を感じて、
ココロが傷ついて、
苦しいと感じる方には、
下記の方法が
役に立つと思います。
私が脱出出来た方法です。
参考にして頂けたら、
嬉しいです。
① 体力に任せて、勢いと気合で
全てを乗り切ろうとしている
自分に気が付くこと
20代から
ずっとやってきた習慣で、
体力に任せて、
フットワークよく動き回って、
遅くまで仕事。
休日も家でPCをひろげて、
多忙な自分に酔いしれ、
有能感や存在の許可を
感じているかもしれません。
ですが、これらの行動を
下支えしている体力・気力が
落ちているので、
そもそも体力任せの行動は
出来なくなっていることを
痛いですが、
自覚する必要があります。
② フル回転・完璧主義を手放すこと
とても過密で、
忙しいスケジュールを
自慢とも解釈できる
愚痴を言いながら、
“忙しく働いている
自分には価値がある”
(“暇な私は
何も生産していないし、
目に見える結果を
出していないので、
価値がない、という状態)
完全・完璧にこなせている
自分は優れている、
という思い込みを
強く持っていて、
今まで通りに、
無理に無理を重ねて、
”優れていない“と周囲から
価値判断されることが
不安・恐怖だけど、
①で書いたように、
猪突猛進は
できなくなっていることを
認める必要があります。
上記、
2つは、とても怖いことだと思います。
最初はやり始めても、
不安・恐怖心によって、
元に戻されてしまいます。
何度かやっても、
また同じか、って
嫌気が刺すと思います。
そのうちに、
諦めてしまうかもしれません。
でも、
あなたが
置き去りにしてしまった、
勢いと気合がない自分、
不完全な自分に気付いて、
認めて、理解して、
許してあげることが
一番大切です。
だって、人に見られたくない
影の部分も含んで、
あなたですからね。