
3月中旬から下旬にかけて、
卒業式のシーズン。
先週は近くの中学校でも
卒業式が行われていたようで、
礼服をお召なった
ご父兄が多く見受けられました。
電車に乗った時にも、
大学や各種専門学校で
卒業式が行われたのか、
フォーマルスーツを着た男性
と
色艶やかな袴を着た女性に
沢山出くわしました。
皆さんは卒業と聞けば、
どんなイメージをお持ちですか?
中学、高校、専門学校、
大学、そこに費やした
学生生活が充実していればいるほど、
楽しかった思い出のイメージが
何度も蘇ってくるし、
卒業式を迎えれば、
辛く、苦しかった思い出も
また許せてしまうと思います。
次ステージへのステップとして儀式、
今まで所属していた集団に感謝して、
その場を離れる、
後ろ髪を引かれる
思いはあるけど、
良い意味でも、
悪い意味でも執着を
捨てるために卒業式は
重要な儀式だと思います。
ここでいう卒業という概念は、
様々な集団からの
卒業を意味しています。

事例をご紹介すれば、
成人になったから、
生家から“卒業”して、
ひとり暮らしを始める、
大学を退学(卒業)して、
自分探しの旅に出る、
会社を辞めて(卒業)して、
起業する、転職する、
日本を飛び出して(卒業)、
海外移住する、
今まで参加していたコ
ミュニティを辞めて(卒業)、
新たなコミュニティに参加する、
などです。
しかし、
実際は所属していた
集団を抜けても、
安心・安全を感じ
続けられる方法、
承認欲求が
満たされる方法、
自己顕示が
満たされる方法
など、集団に属したことで
得られたものに執着し続けます。

人間は何かしらの集団に
所属して、
生き残る、
承認されること、
自己顕示できること
を常に考え続けています。
例えば、
会社でしたら、
成功した方法、
うまくいった考え方、
うまくいった組織、
で成功体験をすれば、
特にビジネスをやっていれば、
ビジネス拡大、右肩上がりは
当たり前が至上命題だから、
次年度、
マイナーチェンジをする
かもしれませんが、
成功した方法を
やり続けると思います。
時代が進むとともに、
人々の趣向も
変化していることに気付かず、
お客様の動向をしらず、
“だって、以前は成功したから”
という理由だけで、
テンプレートな方法をやり続ければ、
必ず破綻が来ます。
ですから、卒業することが大切です。
新しい出会いのために、
執着することなく、
その期間、経験させてもらったこと
に感謝して、卒業することで、
次のステージにつながっていきます。

世の中は必ず、
やり始めたら(創造)、
右肩上がりにうまくいく時期(維持)
があり、その期間を過ぎれば
衰退(破壊)する、
という周期、皆さんを見たことあるし、
体験をしたかもしれません。
人間が属する組織だけでなく、
個人にも適応される法則です。
インド、ネパール、スリランカなどで
信仰されている
ヒンドゥー教で3大神がいらっしゃって、
ブラフマ神(創造)、
ヴィシュヌ神(維持)、
シヴァ神(破壊)
は
それぞれにそれぞれの様相を
司っていることが
古くから信仰されています。
この法則に逆らって、
隆盛を極めようとしても
(維持の期間を長くする)、
必ず、破壊へと導かれます。
例えば、
旧ジャニーズ事務所、
フジテレビジョン、
歴史上でいえば、
フランス革命、
アメリカ独立戦争
など、身近なものから
歴史をひっくり返すものまで、
多数あると思います。

私個人にあてはめると、
医療機器製造メーカーの
心臓不整脈部門に
異動になり(創造)、
今まで不可能だと思われていたのに、
画期的な術法が発見されて、
需要が爆発的に増えて、
市場が活性化し、
社内で花形部署となり、
経営陣から期待は
増す一方で(維持)、
繁忙期間が続き、
残業時間200時間超/一ヶ月が
当たり前のように続き、
原因不明の病気になって
立ち上がることが出来なくなり、
その後、5年間症状は
小康状態(破壊)でした。
この法則が示すがごとく、
次なる創造を迎えるために、
破壊を体験しなければなりません。
この破壊は、
私のように内側から大病という
形でくる場合もあるでしょうし、
外側から社会情勢の変化で
継続できなくなることも
あると思います

その際、これは決して、
悲観的なものではなく、
次なる創造を産み出すために、
絶対必要なことなので、
破壊(卒業)は
歓迎するべきものです。
今、辛くて、苦しくて、
明日への希望を持てず、
絶望して、
変わり映えのしない今日を
生きている方々、
破壊(卒業)が終われば、
必ず、創造が始まります。
破壊(卒業)に
向き合うことが
どれほどしんどいことが
十分に理解しています。
あなたが勇気を持って、
次に創造に向かえるように、
私はお手伝いしています。